女のくせに 草分けの女性新聞記者たち

本のこと

ものすごく昔の話なのに

それなのに、 とても興味深く読めました。

男尊女卑が当たり前の明治、大正、昭和。

お給料は男性の半分かそれ以下、与えられる仕事も限られ。

そもそも、女性記者が求められていたわけでもなく、 速記者、校正などとして新聞社に入り込み、

「同業男性よりも使える」ということで重用され、そして、文才を認められて記者になる。


今も昔も外国語

一番興味を引いたのは、記者になってから(またはなる前から)、外国語を身につけている方が多いこと。

インターネットもない、外国との行き来も容易でない時代、

意外に日本の外国語教育が熱心だったのですね。いまよりずっと外国人の教師もまともだったし、学ぶ方も優秀だわ。

皇族やお貴族さま(華族)の子女が外国に遊学するのは当たり前。

ですが、

庶民でも、チャンスをものにして、それに喰らいついて行った女性が、

外国語を武器に世の中を渡っていたという事実。

「目の前に与えられたものを、 なんとなくこなす」 のではなく、

自分から掴みに行っている姿勢に、 読んでいて熱いものを感じます。


単に、「日本がいかに男尊女卑だったのか」とかいう本ではなく、

私のやる気に久々に火をつけてくれた本です。