やさしい猫 中島 京子

本のこと
シャインマスカット 降臨☆

来てはいけない国 日本

知らなかった、入管のこと。

外国人にとって、日本がこんなに恐ろしい国だということを。

外国人と一緒に仕事をしているのに、それが普通のことだと思っていました。日本に居続けるためにこんなに大変なことがあるという事実。

あの人は旦那さんが日本人だから「配偶者」。あの人は夫婦ともに台湾人だから、もし仕事を辞めたら…と、職場の人たちの顔が浮かんできました。

一度、入管に収容されてしまうと、強制送還か、死?

クマさんの体調がどんどん悪化していくのに何の医療行為も受けられない

現実に、このようなことがあるのでしょう。

多様性を受け入れられない、日本

そんなんやから、学校でちょっとみんなと違ってたら浮いてしまう

周りに合わせようと必死で子どもがしんどくなる

こんな国がイヤで、学校もおかしくて大嫌い

子どもは、できることなら日本以外の教育を受けさせたいと本気で思ってきました

現実では無理だけれど。

でも、いつも頭のどこかにある移住したいという想い

真剣に、どこの国なら、移住できるか調べたことも

物語はとても暖かく読んでよかったですが、もっとこの国で起こっているおかしいこと、恐ろしいことを知らないといけません

どこか、遠くの国の話じゃないんだよ。


やさしい猫 (単行本)


不思議なことに

たまたま図書館で「やさしい猫」を予約していたのですが、 手元にあった本が同じ中島京子さんの本でした。

若く美しい奥さまの着物や洋服、日常で交わされる会話、

お出掛けで行くデパートの食堂や、たくさん出てくる美味しそうなお料理の描写がとても素敵でした。

時代は第二次世界大戦に入り、少しずつ辛くなる場面が増えてくるのですが

小さいおうちの日常が、大切にしたい日常がありました。


小さいおうち (文春文庫 な 68-1)