ブームはどう始まりどう終わるのか と グレン・グールド

本のこと

なんとなく読んでみた

どんな内容の本なのか想像しにくかったのですが
クラシックカメラブームを中心に、ご自身が出版していたクラシックカメラ雑誌の創刊から廃刊までを
振り返る内容でとても面白かったです

ヒット商品とブームの違いとか
ブームになってしまった故の衰退とか

なるほどなぁ…そんなこと知らなかったわ
興味深い

「あの時撤退していれば」「引き際を誤った」「あれがピークだったのに」
の後に、繰り返し出てくる

「でもそれは、今だから言えることが」というフレーズ

そうそう、なんでも後からなら何とでも言えますよね
予め分かっていれば…と思うことほど、無意味なことはないと思うんです
分かるはずがないから


そう思うと、今、大きいクライアントに逃げられて
チームがジリ貧になって
もっと小まめにコンタクトを取っていれば、とか
他のクライアントも開拓していれば、とか
後からなら色々言えますが
渦中にいるときは、そのクライアントの案件をこなすのに必死で
売り上げもどんどん伸びていたし、これ以上他を開拓しても余裕ないし
そんな気にならなかったのだと思う

こんなに急に、一気に引き上げられるとは、想像できなかっただろうし

結局、こうなることになってたんやろうなぁって
予測することが不可能だったって思うから

もうくよくよするのは無駄やなって気持ちになりました


というわけで
ブームを仕掛けるのは無理だし、いつ終わるかを読むのも不可能
そういうもんなんです

そして
ブームになっていると気付いた時は、もう大体ピークは過ぎていて、そっから新規参入してもダメ…
なるほどなぁと思う

後悔って後からなら分かるけど、その時は大事なことが見えてなかったり
「なんでこうなったんやろう」って思うことばっかりですよね

体調とかタイミングもあるし、もはや運?
運って怖い
不可抗力過ぎるやん

ピアニスト グレン・グールド

同時に読んでいたのが、これです

グレン・グールド (朝日新書)

ピアニストについて、全然知らないことばっかりで
名演と呼ばれる演奏、ピアニストについて、少しずつ知っていきたいなと思い
読んでみました


天才だけど、奇才、変人
なんですね

いつもコートにマフラー、手袋ってホンマに変人
なんでそうなったのかは、この本では深く追求されてなかったけど
なんか、天才って大変、生きにくそう

ホテルの部屋のベッドがダブルじゃないから泊まれなかったとか

あとは、やっぱり心因性だと思われる症状で、ピアノ演奏に支障が出たりするんです

けど、コンサートからアッサリ距離を置くところとか
近代のピアニストって感じ
生活に困っていなかったっぽいのも

他にもいっぱい出てくるよ

面白かったのが、同時代に活躍した色んな人が出てくるところ
エルビス・プレスリーとか、「キャッチャー イン ザ ライ」のJ.D.サリンジャーとか

そして、ヴァン・クライバーン
23歳でチャイコフスキー国際コンクールで優勝して
そっから有名で引っ張りだこになり

音楽に向き合う時間もなく
同じ曲ばっかり弾かされるから、レパートリーも増えず
精神を病んでしまったと

毎日、角野隼斗のスケジュールをチェックしていて
今日はどこの国にいるのかなとか、昨日日本にいたのに、もう数日後にはヨーロッパのどこかで
リサイタルしてたり

Penthouseのライブもあるし
アナザー・スカイで「一日三時間、なにもない時は一日中練習する」と言っていたけど
練習する時間あるんやろうか

って思ってたんです
忙しすぎて、楽しく演奏出来なくなるのではないかと思ったり

ちょっと、ユンディ・リを思い出したり


プロのピアニストがどのくらいリサイタル、コンサートをやるのかよく解っていないのですが
移動距離を考えてもすごいなーって

そんなことを考えていたら角野隼斗が
Xで今年1年で新しく学んだ曲についてつぶやいていて

どれも思い入れがある曲ばかり、とか
たくさん機会があって幸せ
って言及されているから
素晴らしいなぁって思いました

嬉しい

旅先でインスピレーションを得るってよく話されているし
たくさんの人と出会うことも楽しんでそうなので
きっと大丈夫なのでしょう

今、もしかしたらブームになっているのかも知れない
ブームになると衰退しちゃうのかな…って心配になりますが


そんなこと、関係ないのかな
私の頭の中に美しい音楽がいつまでも鳴り続けますように

音楽を楽しむには、メンタルも大切だと気付いた先週
余りにもストレスフルだと、全く楽しむ余裕もなく

だから、自分を立て直してメンタルを健全に保つことも重要
いつまでも楽しく音楽を奏でてくれますように