ロードムービー 谷村 深月

子どものこと

学校の友だちって

ニャン子が中2になって
クラスに友だちがいないっていうからずっと気にしてるんですけど

職場でお子さんがいる人と話すと、この時期みんな同じようなことで悩んでるみたいです

たまたま仲良くしてる子と同じクラスになれたから安心というわけでもなく

明日、急にひとりぼっちになることもある


シャーPが仲良くしてた子が急につれなくなって


去年同じクラスだった子

平日+日曜日に遊びに来て、相当盛り上がったのか
次の日は通学路で待っててくれるようになったんです
毎朝一緒に学校行くのが嬉しくて、シャーPはとっても喜んでて

それが4年生の最後の方だったのが

それまで朝は私と駅前まで行って、そっから一人でサラ~っと行ってたんですが
お友だちと行くのが楽しいみたいで、家を出る時間を合わせて駅前で待つようになったんです

5年生になって、その子は別の子と行くようになったみたいで
3人くらいで駅前に現れるんですが、そこでシャーPが近寄っていくと、微妙な空気を出すんです
「え?なんで来んの?」みたいな

みんなで仲良くってならないんですよね、小学生
別に約束してたわけじゃないし
その子にはその子の都合も気分もあるからしょうがないねんけど

それでも待ってたのにつれない態度取られるところを見ると
胸が痛い

なんか、酷くない?

他に出会う子も同じような感じで
うちに泊まりに来たことがある子もいるし
保育園が一緒やった子もいるのに
みんな、つれないんです

なんか、自分だけつるむ子いるから安心してない?
みんな自分のことばっかり
きぃぃぃぃぃぃぃっっ、腹立つ


シャーPのメンタルが大丈夫か気になります
10分近く待ってたのが、「今日は5分だけ待つわ」って待ってみたり
私はそのまま駅に向かうけど、やっぱり気になって
帰ってからさりげなぁく「今日は〇〇と出会えたん?」「今日は誰かと一緒に行ったん?」
って聞いてしまう

そして、今朝とうとう言いました
「もう待たなくていいんちゃう、前みたいに一人で学校行ったら」って
それから前みたいに、駅で私とバイバイして一人で行っています

その子はクラスも一緒だから、同じクラスになれて安心していたんですが
家にも遊びに来なくなったし

別の子と約束してるからって断られるそうです
ま、しょうがないよね

今年は自然学校もあるし、新しい友人関係を築いて上手くやっていけるかも心配
気になって、心配で

これも一つの経験って思うしかないのかな
誰もが経験することですよね。避けては通れないし、親がどうにか出来ることでもない
辛いことがあっても、それは必要な経験だと信じて
だって、絶対こういうことってあるやん


自分の経験を思い出しても、そういうこといっぱいあったなぁと思って
ホンマどうしようもないですよね
必死に仲間に入れてもらえるように努力する、とかもあるけど
それでも一人になることもあるし
グループに入ってても、楽しいとは限らないし

大人になると、自分でコミュニティを選んだり、距離を置いたりもできるんやろうけど
学校って特殊ですよね

そんなことばっかりつらつら考えていて
どうしてもモヤモヤする気持ちがなくならないので、もう一回読んでみました

ロードムービー (講談社文庫)

いくつか入ってる短編のうち、ロードムービーはやっぱりとてもよかった
強くて逞しい子どもたちの話
前にも読んだことある
のに、子どもたちが健気で最後は涙が出てしまいます

道の先

私が好きなのは「道の先」

「一人でも平気」って思ってる子と
「一人が心地いいから好き」って思ってる子はいいけど

中学生、高校生でそんな子いるのかな

「一人は辛いけどなんとか耐えてる」子がほとんどなのではないでしょうか

そういう子は辛いよね
周りからどう見られるかが命、な年代だから

しかもこのお話に出てくるのは

親の都合でそれまでのコミュニティを破壊されるというか
イチから出直さないといけなくなる子どもたち

狭い社会で必死に自分の立ち位置を確立してきたのに
アッサリそれが壊されるっていう
子ども自身にはどうしようもないから、辛すぎる

可愛くて成績優秀で家も裕福で同級生の中でも目立つ存在の子でも
心の中には不安がいっぱいだったり

別に好きじゃないけど

『彼氏がいないと彼氏がいる子に負けた気がするから
彼氏と付き合っている』とか、まさにあるあるやなって思う


高校のとき、「誰かが好きって言った男の子」のことを好きになるっていう子が
いたな
「だって、〇〇がカッコいいっていったもん」って言うの聞いたときは、引いた

辛いよね、とにかく周りの目が気になっちゃって
大人になっても同じようなものですが、まだ自分にあるもの、ないもの、努力して手に入るもの、
端から手に入るはずもないもの、について、折り合いを付けられるじゃないですか

子どもってまだそういうのが難しいから
ただただ、ないものを求めて苦しくなるんやろうな

きっと大丈夫と思えること

「道の先」で『いつか、どこか正しい場所を見つけて、千晶は平気になるってセリフがあるのですが
これ、今のニャン子が読んでも伝わるかな
私にはとても響くんです

本当はこうなりたいっていう理想と現実の自分が全然違うことが辛くて
でもどう努力すればいいのか分からなかったし

周りの子がとても眩しく見えて
自分の知らない世界を知っているようで
とにかく取り残されているようで辛かった

どうにか自分ももっとキラキラした世界に属したくて

色々もがいてた気がする

その割に毎日ダラダラ時間を浪費してて

トーキョー語り

もっとハマれるものがあればよかったのだろうけど
友だち付き合いも面白くないのに、ムリして合わせていました


毎日が楽しくなくて辛かった

何をすればいいのか分からないから、とにかく勉強して
勉強って成績に具体的に反映されるから
それだけが自分の成長を実感できたというか


何がしたいのかわかってないってしんどいよね
好きなことならハマれるし
ハマれば何時間でも没頭出来る

それに出会えるかどうかっていうのも大切だけど
逆に、勉強にハマれるかどうか

私の場合は、勉強が自分を保つためのツールだったのです
結局、勉強してよかったけど
もっと他のこともやっておけばよかったな

いまは、学校に気の合う子がいない場合でも
いろんなコミュニティがあるから、見つけに行くことが出来ていいと思う

一人でいても、別の世界に繋がれることもあるし

自分からハマって、どんどん深堀したくなる何かがあったら
そんな幸せなことはないから

何か、母として出来ることあるかな
勉強のサポートくらい?
海外に行く?

いっそ、何もせずに自由にやらせてみる?