
意外に共感できた
タイトルだけ見たら、多分読まないと思う
わざわざ買ったのではなく
著者の五嶋節さんについて書かれた「母と神童」が大好きで、何度も何度も読んでいたのですが
職場の人に貸したら返って来なくなって
そのうち返ってくるかも知れないけれど
それでも、やっぱり手元にないと哀しいから
メルカリで探して買いました
「母と神童」がこの本とセットで売られていたんです
思いがけずキレイな本で
嬉しい☆むしろ前の本が返って来なくて感謝

せっかく購入したのでこちらの本も読んでみました
冒頭で著者本人が述べられているのですが
五嶋みどり、五嶋龍のことを、母である著者は「別に天才ともなんとも思ってない」
そうです
私は五嶋節自身が天才やと思っているので 母と神童 五嶋節物語 それを踏まえて楽しく読みました
バイオリンの話には説得力があるし、みどりと渡米してからの苦労も知っているから
心からすごい人やと思っているし、尊敬しています
叩いたり、蹴ったりした
というところはちょっと受け入れられないけど
五嶋みどりがあんな小さいときにデビューして
やっぱりたくさん批判されたようです
「あんな小さい子に」って、言われそうやなー
いっぱい傷つくこともあったやろうし、辛い思いもされたでしょう
ニューヨークに渡りみどりがコンサートバイオリニストになってからも
いつもいつも、いつ引き離されるかという不安は付きまとっていたし
お金の心配ももちろん
コンサートの衣装に悩んだり
ズービン・メーターの指揮でサプライズ・デビューするときに
4日間の衣装をどうするか悩んで、お手製の衣装を用意するところ
そんなことも出来てしまう節が頼もしくて
「母と神童」のとても好きな箇所です
決して恵まれているだけじゃなかった
あまり深く考えずに飛び込んだから
とにかく思いのままにやってみたから
音楽と共に生きていけるのだなと
たくさんの人に感動を届けられるのだなと思うと
その勇気に感謝しかありません
私も見習おうと思ったこと
ピアノやバイオリンを習っていて、辞めるタイミングってあるけど
別にプロを目指さなくても、音大に行ったり、音楽の教師にならなくても
「やめるのはもったいない」と言っています
私もなんとなくそう思っていたのです
シャーPのスイミング、サッカーも、中学生になったら辞めると思う
そもそも中学生以上のコースがないから、続けるとなったらまた新しいスクールを探さないといけないし
そこまでして続けたいって言わないやろうな
続けて欲しいけど
ニャン子のテニスは、高校生までは今のまま通えるけど、お友だちがどうするかによるかな
これも、続けてくれたら嬉しいけど
それとは別に、何かやっていて欲しいと思っています
今やってる習い事はアッサリ終わっていくんやろうなと思っているのですが
シャーP のピアノはどうしようかって思っていたんです
この本を読んで、中学生になってもイヤじゃなければ続けて欲しいなと思うようになりました
教室も家から近いし、月謝もとても低く設定されているし
土曜日の30分っていうのも、とても続けやすい
そして、先生が最高
五嶋節が「バイオリンが子どもたちとの共通語になっている」と言っていて
母と子どもたちの共通の話題が音楽でバイオリンだから
それで子どもたちと繋がっていられるようです
ニャン子とはいろんな話が出来るし、やっぱり気が合うから話も弾むけど
シャーPの話はゴジラ、恐竜、サメ、ゲームだからあんまりハマれなくて
熱心に観ているアニメのストーリーも、何回説明してもらっても頭に入ってこない
一所懸命話してくれてる姿はとっても可愛いのですが
それが、ピアノを弾いてるとそれが共通の話題になって楽しいんです
今は一人で練習できるので、一緒に練習するということはなくなりましたが
シャーPがやってる曲を自分でも練習して
それぞれが弾いてるだけで楽しいんです
五嶋節も、勉強にしろ、習い事にしろ、どんどん親も一緒にやればいいって言っています
ニューヨークに渡った直後はみどりをフォローするために英語をかなり勉強していたそうです
その後25年住んでる割にあんまり上達しなかったって言っていますが
子どものためにやっていたら親も上達するってありますよね
私がニャン子に英語を教えるのも、ニャン子のためでもあり
私自身のためにもなっていると思う
ニャン子の英語がまだそこまで伸びてないから、まだまだお互いしんどい時期が続きますが
この先ぐんと伸びるときが来ると信じています
そうなったらニャン子との共通語がまた増えるし
そうなったら嬉しいな
子育てで後悔すること
五嶋みどりが20代で拒食症になった話は「母と神童」にも書いてありました
私も「あんな育ち方したら、どっかで精神的にしわ寄せがくるやろな」って読みながら思いました
この本で五嶋節自身が「私のせいやった」「娘のことを理解していなかった」
「母親の身勝手で子どもを振り回してしまった」と言っていました
でもなー、それを言うなら節からバイオリンを取り上げて、無理やりお見合い結婚させた
節の周りの大人のせいやんって言いたい
それと、節自身が日本に生まれたことで音楽家としての将来を閉ざされた経験が
みどりを連れて海外に出ようと思わせたのでは
みどりがニューヨークに渡ったことはとてもよい選択だったと思うけど
計画していたわけじゃなく、成り行きというか
結婚生活を続けるのがイヤやったというのもあったのでしょうが
結局は節にバイオリンがあったからできたことなのでしょう
それにしても、行き当たりばったり感がすごい
普通小学生の時って「学校どうすんの?」って思いますよね
あんまりそういうこと考えてないのが、なんか逆にすごくて
綿密に計画しないと行動できない人って多いから
そこまで計画してる間に、状況がどんどん変わっていくし
時間がどんどん過ぎていくんですよね
どんどん行動すればいいのにって思うけど
そこまでの行動力があったってすごいです
計画しなくてもいいから、行動できたら
子育てで後悔することは悪いことじゃない
一所懸命にやってきたから後悔するんだよって
黒川伊保子先生のラジオで児童精神科医の先生が言ってました
私も後悔することばっかり
今となっては、やらなければよかったことばっかりやってたり
言ってはいけないことは言いまくりやな
でも、本当に必死で毎日ギリギリで生きてたから
あの辛い時期には二度と戻りたくないけど
頑張っていた自分を偉いと思う