なんか すごい話やった
読んでて、ものすごく疲れて、しんどくて、精神的にやられる本というのがあるのですが
久々にきました(精神的に不安定になったYO)
イヤな人を描くのが上手すぎる
見た目がイマイチ美しいとは言えない主人公 泉
誰からも愛される容貌の妹
そして、なんだか泉のしぐさや行動が、「見ていてイライラする」のも、ものすごく解るんです。
それにしても
酷すぎる。特に、実の母親。
もう、素直で健気な泉が、周りの人たちにいいように扱われて
周りの人たちだけが、思いどおりに欲しいものを手に入れて
キィィィィィィィッッ
って、なります。
最後まで読んでみて
あまりにもイラつくから
途中で止めようかなって何度も、何度も思ったのですが
通勤電車で読む本が他になかったのもあり、とりあえず読み進めると
実は泉だけが、「足りる」ということを知っていて
自分だけの幸せを感じながら生きていることが解ります
けれど、物事を表面的にしか見ていない周りの人たちにはそれが理解できない
なんか、すごい人だけれど
私が解らなかったのは、泉は元々そういう風に物事を感じる人だったのかということ
小さいとき、秘密基地に逃げ込んで泣いていたこと
神様みたいな人が現れて泉に言葉を掛けてくれるところ
神様に叶えてもらった、三つの願いごと
小学生の泉が努力して「自分の足りる」を知り、それで楽に生きられるようになったとしか思えなくて。
やっぱり
イラっ
モヤっとしたんです。
けど、もし泉が、妹や他の人たちのような幸せを願ったとしたら
それを追い求めて、手に入れられなくて、もっと満たされない辛いだけの人生だったかも知れないし
私には、ちょっと難しい本でした。
物語の中で、泉の美しいところ、すばらしいところをちゃんと感じて
泉という人に惹かれる人がいたことが救いかな。